中国のマイニング規制によるハッシュレート低減と今後の動き

ビットコインのハッシュレート(採掘に利用されるコンピューターの計算力を測る指標)は、2021年4月15日のビットコイン価格が最高値をつけた際に、198.514EH/s(エクサハッシュ/秒)という最高値を示した後、下落が続き、6月に急落、6月27日には高値の3分の1以下となる58.461EH/sという非常に低い値となっています。

このハッシュレートの大幅な低減の背景には、中国でのマイニング規制が最大の要因と考えられます。

中国政府と金融当局は、5月に暗号資産(仮想通貨)のマイニング(採掘)を禁止する方針を示しており、6月中旬には中国国営大手銀行やアリペイなどに対し、ビットコインや仮想通貨の取引を避けるように指示しています。これを受け、四川省や新疆ウイグル、内モンゴル、雲南省といったマイニング施設が集中する地域で事業根絶に向け、関係当局が具体策を実施しています。

マイニングのシェア50%以上を占めていた中国での規制により現在ハッシュレートは急落している状態ですが、今後の動きとして以下が考えられます。


① 中国国内で活動していた企業が中国外に活動拠点を移動
② 中国の廃業企業によるマシンの価格安、ハッシュレートの低下による利益の出しやすさより新規参入企業の増加


こういった状況より、今後マイニング事業が中国以外でより活発に行われることは明らかです。すでにアメリカ、テキサス州では、元中国の企業含め、多くの企業がマイニング事業を開始しています。ハッシュレートは現在中国の規制の影響で一時的に低下しているだけであり、近いうちに元の水準、さらにそれ以上の数値となってくると考えられます。

また、①に関しては、今まで半分以上のマイニングシェアを独占していた中国から中国外に広がることで今までのような中国による操作の危険性もなくなると考えられ、今回の中国でのマイニング規制はビットコインにとって総合的にみると悪材料とはならないと考えられます。

また、大局的には、ハッシュレートとビットコイン価格には相関性があるので、ハッスレートの数値が回復するとビットコイン価格も回復する可能性が高いです。